症状を一時的にとったり、抑えたりするのは薬の力です。
しかし、症状が出てこないようにしたり、病気を良くしたりするのは薬の力では不可能です。
薬を飲み続けたり、つけ続けたりすれば、その間は症状が出てこないかもしれませんが、その後が大変かもしれません。
では、症状が出てこないようにしたり、病気を根本的に治す事はできないのでしょうか?
そんなことはない、と思います。できるんです。かなり、難しい?とは思いますが。
皆さんは、怪我をしたり、転んで傷を作ったりした後、放っておいても治ってしまったり、虫刺されが自然に良くなった経験はある、のではないでしょうか?
こういう現象を起こす力を「自然治癒力」と言います。
病気を根本的に治す力を「自然治癒力」「ホメオスターシス」と言います。
西洋医学も中国医学も、一番の基本においているのは「人間の身体には、自然治癒力(ホメオスターシス)が備わっている。」という考え方なのですよ。知ってましたか?
現在、難治と言われている癌やアトピー性皮膚炎も、言い方を変えると、この「自然治癒力」が弱くなってきているからこそ出来てくるんだし、また、「自然治癒力」が弱くなってきているからこそなかなか治らなくなってきているんだ、というふうに言えます。
ただ、この「自然治癒力」という力。自分の身体の中に潜んでいながら、なかなか厄介な代物なのです。どういうことか?と言いますと、病気の時に「自然治癒力」を出したいと思ってもなかなか出てきてくれないのです。
しかし、私は、余命いくばくもない末期癌の患者が死の淵から生還したり、酷かったアトピー性皮膚炎の患者が良くなってステロイド軟膏をつけなくてもよい所まで回復した患者さんを経験したり、聞いたり、読んだりしたことが沢山あります。
私の経験でも、アトピー性皮膚炎に関しては決して少ない数字ではありません。
これは全て、その人の身体に潜んでいた「自然治癒力」のせいだと思っています。
では「自然治癒力」とは具体的に何を指すんでしょうか?
というと、これは、その人の身体の免疫力なのです。
より詳しく言うと、リンパ球、サイトカインの働きに代表される身体の免疫機構、なのです。
これ以上は難解になるのでやめますが、厳密に言うと、現在まだ「自然治癒力」とは何か?と言う疑問に対して、正確な答えは出されていないのです。
医学の分野の中に「精神神経免疫学」と言う分野があります。この分野は最近、注目を浴びています。
それは、私の見るかぎり、「人間全体を診よう」という考え方のもとに、一番この「自然治癒力」の本質に近づきつつあるように思えます。
では、この「自然治癒力」という不思議な力を引き出すのにはどうすればよいのでしょうか?
「こうすればいいのです。」と、私から簡単に言えるものではありません。だって、世の中にあるどの教科書、医学専門書にも書いてない内容なのですから。
是非、あなたなりの「自然治癒力を引き出す方法」を実生活の中から見つけ出して下さい。
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