赤ちゃんにできる湿疹を乳児湿疹といいます。
カサカサしているものも、ジクジクしているものもあります。赤くなって、ボツボツができて、痒がっていれば、それがそうです。
乳児湿疹を診察していて、感じたこと、考えたことをいくつか書いてみます。
1)湿疹ぐらいで、心配しすぎないで!
湿疹はどんなにひどくても湿疹です。癌にはなりません。死ぬこともありません。
ですから、そんなに心配しないでください。赤ちゃんも生きています。
湿疹は一つの、身体の防衛反応なんですよ。
元気かどうか?
おっぱいをよく飲むかどうか?
夜、良く眠れているかどうか?
うんちがちゃんと出ているかどうか?
これらのほうがはるかに大切な事で、湿疹ができているかどうかは赤ちゃんにとっての大事さから言えば、ランクはかなり下になります。
痒くて眠らない、ぐずる、とすればしっかり掻いてあげれば、本人が快感を感じるようにしてあげれば、すやすや眠るだろうと思っています。
掻いて血が出ても、傷ができても、本人が気持ち良さそうにしていればそれでいいんじゃないですか?
痒がっているときに、ミトンをはめる、なんてとんでもない虐待じゃないの?
もちろん、ここに書いたとおりにすればいい、なんて私も思っていません。
病気が治るのは理屈ではない、こともよーくわかっています。
しかし、ここに書いたことも大事な事です。よーく考えて見てください。
2)赤ちゃんも、自分一人の時間が欲しい。
よく赤ちゃんをベビーベッドに寝かせていて、気がついた時に目はあいている、きょろきょろ周りを見ている、けれども泣いていない事があると思います。
こういう時に、おばあちゃんやお母さんは、すぐだっこしてあやしてあげる傾向がありますよね。お兄ちゃんやお姉ちゃんもそうでしょう。
赤ちゃんも抱かれれば笑うかもしれないし、いい顔をするかもしれません。
でも、それは愛想笑いかもしれないし、お母さんに気を使っているのかもしれません。本当は、放っておいて欲しいのかもしれませんよ。
赤ちゃんが泣いて、人を呼んだ時に始めて、相手をしてあげるんでいいと思いますし、赤ちゃんの為にも、その方がいいと思いますが、どうでしょうか?
赤ちゃんをできるだけ放っておいてあげましょうよ。