幼児期から学童期の湿疹について

 

環境の変化によって、大人も子供もずいぶんと変わります。


このことは考えてみれば、すぐ理解できる当たり前の事なんですが、なかなか自分の事となると、うまく自覚できないようです。


子供の湿疹を見ていて、環境の変化によって生じる不安感、緊張感が、悪化の引き金になっているんだろうと、思われることは多いのですが、当人はなかなか気がつかない事が多いのです。

 

いくつかの例を挙げてみましょう。


1)自分に弟や妹ができたとき、湿疹(アトピー)が悪くなる子が多い。

 

こういう現象は、小学校入学前の幼児に多いような気がしています。

 

それまで自分の所有物であった母親をライバルに奪われるかもしれない、という不安感、緊張感から起こるんだ、と考えると理解しやすい。

 

母親の注意を自分に向けさせる為に、湿疹を悪くする。


こういう子にはいわゆる、いい子が多く、母親の機嫌とりたさで、本当は憎らしいライバルを可愛がってしまうという行為に出ることが多く、母親の褒め言葉にますます、その不本意な自分の行動を無意識に強化してしまう、ということが起こるのです。


2)新学期が近づいてくると、湿疹(アトピー)が悪くなる子供が多い。


毎年2月~3月になると、湿疹が悪くなるお子さんも結構多いのです。


私も始めは何故なんだろう?と、わからなかったのですが、最近は以下のように考えています。


4月から新しい学年になって、先生が替わること、新しい友達ができるかどうか、などという心配、幼稚園から小学校へ、小学校から中学校へという環境の変化に対して、うまくやっていけるかどうか?の不安感、緊張感の現れ、ではないかと。


その証拠に5月~6月になると症状も治まってくることが多いのです。しかし、本人はなかなかこの事を理解できないようです。


3)夏休みなどの長い休みに入ると、湿疹(アトピー)が悪くなる子供が多い。


これは同じ患者さんを定期的に見ている我々開業医にとっては、比較的容易な発見です。

 

長い休みになると、夜更かし、朝寝坊になって、生活にいい意味の緊張感がなくなってきます。

 

そばには、文句をいうだけのうるさい?母親(父親のこともある)がいつもいます。

 

これだけ悪くなる条件が揃えば充分でしょう。


ストレスも、目標にむかって頑張ったりする「自分で自分にかけるストレス」ならばいいのですが、他人からかけられるプレッシャーは質が悪い。


計画をたてて、目標に向かって進む生活がいいんでしょうが、これがまた難しい?


全部が全部、こんなに簡単にはいきませんよ。

 

「こういうふうに考える考え方もあるんだ。」という風に理解して下さいね。

 

                                     (戻る)