私の基本的な考え方

 

私は、病気というものは本来、治るべきはずのものである、と考えています。生まれながらにして、あったものは別にして。


ですから、それがある時から、治らなくなってしまった、と言うことは、何か、病気が治らない原因が、そこにあるのではないかと思うのです。


だから、もし手が荒れていて洗剤が本当に原因ならば、洗剤を使っているかぎり良くならない、という事になるし、洗剤を使わないでいれば、良くならなければおかしいと言うことになりますよね? 


湿疹ができていて、日焼けが原因なら、日焼けをしないでいれば、良くならなければおかしいですよね。だから、良くならなければ、本当の原因はもっと別の所にあるのでは? と、考える方が普通ですね?。


じゃあ、何が悪いのでしょうか?


ちょっと話が変わりますが。人間って、自分のことは自分がいちばんよく知っていると言いながら、自分のことが全然わかっていないのも人間ではないかと、思っています。


それまで、病気にならなかった人が、ある時から、急に症状が出てきたら、何か原因があったと考えるのが、普通じゃないでしょうか? また、その症状がずっと続くようなら、その原因が続いているのだと考える方が普通じゃないでしょうか?

 

また、その症状がどんどんひどくなるようなら、その原因がますます大きくなっていると考えたほうが、自然ではないでしょうか?


この原因を考える作業は、結構大変な作業です。なにせ、自分で自分のことを考えなければいけないからです。

 

これは、私を含めて非常に難しい、大変な作業なのです。

 

患者さんが、自分で自分の事を考えなくてはいけなくなった時に、それをサポートするのが、医者の仕事だろうと、私は考えています。


私は、医者の仕事は、病気を治すこととは考えていません。上手に患者さんをサポートすること。これが、ちゃんとできれば患者さんは勝手に治っていきます。


医者のするサポートとは?

 

よく話を聞いてあげること。

患者さんの納得がいくようによく説明すること。

悩みの相談にのってあげること。

患者さんと話を合わせること。

患者さんと冗談を言えるような関係になること。


これらの事が、できるだけ多くの患者さんに対して実行できるように、毎日毎日一所懸命やっています。


最後に一言。

 

患者さんは医者のところに、薬を買いに来るのではないのです。患者さんは医者のところに、安心を買いに来るのです。

 

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