私の考える「皮膚科医の役割」とは?

 

普通の皮膚科開業医が使う薬には、どんなものがあるか、御存知ですか?

 

ちなみに私の場合を書いてみます。


外用薬として


1.ステロイド軟膏(湿疹、皮膚炎、虫刺され)

2.抗真菌薬(みずむし、カンジダ症)

3.抗生物質含有軟膏(とびひ、にきび)

4.種々の保湿剤(あかぎれ、ひびわれ)

5.ワセリン、亜鉛華単軟膏などの基剤

 

せいぜいこんなもんです。


では、内服薬は?というと


1.ステロイド(重症の炎症状態)

2.抗アレルギー薬、抗ヒスタミン薬(かゆみ止め、蕁麻疹)

3.抗生物質(とびひ、にきび、おできetc)

4.抗真菌薬(爪の水虫)

5.種々のビタミン剤

6.抗ウィルス薬(ヘルペス、水痘)

7.植物性アルカロイド(円形脱毛症)

 

せいぜい、こんなもんです。


それぞれに種類はあるので、使用する薬の数としてはもう少し増えますが、まあこんなもんです。


私が何を言いたいか、わかりますか?

 

皮膚を見て、薬を出すだけなら、皮膚科の特別な訓練を積んでいなくても、まあ大体、当たらずとも遠からずの治療は誰でもできるのかな?という気がします。

 

これしか薬がないわけですし、ステロイド軟膏という魔法の薬みたいなものがあるわけですから。


私は、現在の多くの皮膚科医の先生たちが、上に書いたような誰でもできるような治療しか、できなくなっているのではないか?ということを危惧しているのです。

 

私の所に、メールで相談を持ち掛けてくる多くの方々の文章を読んでいると、その感がどうしても強くなってしまうのです。


言い方を変えると「皮膚科医が皮膚しか見ないで治療している」ことに大きな問題が隠れているように思うのです。

 

1.患者が自分の子供だったら、自分はどういうふうに対処するだろうか?

2.患者が自分の親だったら、自分はどういうふうに思うだろうか?

3.患者がすごく落ち込んでいたら、精神科に紹介しさえすればいいのだろうか?

4.患者が落ち込んでいたら、抗うつ薬、抗不安薬を処方しさえすればいいのだろうか?

5.患者の病気の裏に隠れている生活を無視して、皮膚の治療だけしていていいのだろうか?

6.病気が長引いている場合、何故長引いているんだろうか?と考えなくていいんだろうか?

7.自分が忙しいからと言って、患者の悩みをゆっくり聞いてあげなくていいんだろうか?

8.患者に「あなたの病気は治りません。」と言って、知らぬ顔をしていていいんだろうか?

9.患者さんが何を悩んでいるのか、もっと突っ込んで探ってみなくていいんだろうか?


これは、自戒の文章として思いつくまま書いてみたものです。


勿論、皮膚科医として一番大切なことは、正しい診断ができることです。

 

そして、その皮膚の状態を見て、それがどうして出来てきたのか?

 

それがその人にとってどういう意味があるのかを考えてあげることです。


皮膚科学を勉強し、一般の人より医学の知識が豊富なはずの我々皮膚科医が単なる「薬を出すだけの医者」になってはいけないのではないでしょうか?

 

眼の前に坐っている皮膚病で苦しんでいる患者さんと、その苦しみに共感しながら、そして、一人の人間として話ができるような皮膚科医が次々に沢山でてくるといいなあ、と思っています。

 

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