アトピーにとらわれた心の解放を

 

今、もしかしたら日本人は皆、「アトピー性皮膚炎」という言葉にとらわれているのではないかと思っています。

 

「アトピー性皮膚炎」というのは一つの病名であり、昔の人間が決めたこと、決めごとにすぎないのに。


多くのお母さんたち、患者さんたちと話をすると「うちの子はアトピーでしょうか?」「アトピーは治らないのでしょうか?」「アトピーだと卵や牛乳をとってはいけないのでしょうか?」。

 

もう「アトピー、アトピー、アトピー、アトピー」と、アトピーの洪水状態です。皆さん、もっと冷静にならないといけません。

 

治りにくい皮膚炎と考えよ。

 

要するに「湿疹、皮膚炎ができてなかなか治りにくくなってしまっている状態なんだ」ということだけなのです。

 

"アトピー"という実体のない、わけのわからない言葉に踊らされてはいけません。

 

アトピーかどうかなど問題ではないのです。卵・牛乳がダメかどうかという問題ではないのです。

 

治るか治らないか、そんなことは誰にもわかりません。未来の話ですから。

 

いちばん大事なことは、"どうやったら少しずつ、この湿疹、皮膚炎をよい方向にもっていくことができるのか"ということでしょう。

 

病気を「固定したもの」「変わらないもの」とは決して考えないでください。

 

そうでないと"治ってしまう""よくなる"という現象が説明がつかなくなります。

 

「病気は変化する」のです。

 

だから、さまざまな症状を"その人の反応"として病気を理解したほうがよいのです。

 

言い方を換えると、「病気とは、食事、仕事、精神的ストレスを含めたすべての生活環境に対する反応である」と理解したほうがよいのです。


一つ、例え話をしてみます。


アトピー性皮膚炎の患者さんが、夜、宴会で酒を欲んで、翌日、皮膚の状態がすごく悪化した、とします。

 

皆さんは酒が悪かったのだ、と考えるでしょうが、私はそう単純には考えません。


#誰と酒を飲んだのか?(会社の上司か、同僚か、家族か、恋人か)

#体のコンディションはどうだったのか?(疲れていたのか、絶好調だったのか)

#誰がお金を払ったのか?(他人のおごりだっだのか、自腹を切ったのか、会社の経 費なのか)

#どんな話をしながら飲んだのか?

(叱られながらなのか、ほめられながらなのか、気を遺いながら飲んだのか)


などすべての状況を考えてみて、その患者さんにとってどうだったのかという風に考えなくては、その人の翌日の状況は説明がつきません。

 

病気を固定したものと考えるのではなく、"体の反応である"という意味はこういうことなのです。


病気がよくなっていく、だんだ良くなっていく、というのは、すべてのこのような反応が、その人にとって都合よく、うまく処理できるようになってきているという証拠であり、そうできるようになってくれば、どんどんよくなり果てしなくよくなり、"治る"ということが起こってくるのだ、と考えています。

 

以上のことをよくわかっていただけれぱ次に書くこともわかっていだだけると思います。

 

病気、症状は"本人のもの"であること。

 

周囲の人(家族、医者など)はサポーターであり、ヘルパーでしかありません。

 

アトピーのかゆみがどれくらいのものかは、本人以外は、わかりません。想像はできますが、わかりはしないのです。


ならば、かゆいときに掻くのも掻かないのも本人の自由ということになります。

 

引っ掻き傷が風呂でしみようが、血だらけになって格好悪くてもしかたがありません。

 

あくまでも本人の問題です。そこに親の出番はありません。


掻いて"トビヒ"になることを心配される方がいらっしやいますが、"トビヒ"は体の抵抗力が弱くなり、細菌のカが強くなるからできるのです。

 

引っ掻くことよりも、強い紫外線照射や、がまんすることの"心理的ストレス"のほうがトビヒの誘因になる、と考えます。

 

かゆいときに掻くのは自然。

 

掻いて病気が悪くなるのではないかと考えられる方も多いと思いますが、掻いたら引っ掻き傷ができたり血が出たりするだけです。病気が悪くなるわけではありません。

 

ですから、掻いてかゆみが強くなったり、病気が悪くなったりすることはなく、体の反応として、かゆみが強くなったり病気が悪くなったので掻いたのだ、ということです。


かゆいときに掻く、これはごくごく自然であたりまえのことなのです。

 

誤解しないでほしいのですが、掻いたらよくなるとか、かゆいときは絶対に掻いたほうがよい、という意味ではありません。あくまでも"本人の問題"だということです。

 

また、"かゆそうでかわいそうだ"というお母さんがいらっしやいますが、私に言わせれば"かゆいところが掻けないのでかわいそうだ"ということだと思います。

 

本人はかゆいことが苦痛なのではなくて、かゆいところを掻けないので苦痛なんだ、ということだと思っています。

 

ステロイド剤は「必要悪な薬」

 

ステロイド外用剤が嫌いなお母さんが多いのは、やはりマスコミの影響でしょうか。

 

なんのためにステロイドを使うのかを考えないとやはりいけないと思います。

 

ステロイド外用剤は病気そのものは決して治しませんが、炎症を抑え、湿疹の症状をよくする薬であることをわかっていてください。


私は、ステロイド外用剤は"患者さんを社会的適応させるための必要悪な薬"と考えています。

 

湿疹がひどくてかゆみが強く、夜も眠れず睡眠不足の態が続いて食欲も落ちているのに、それでも仕事をしなくてはいけないときに使うステロイド外用剤、自分の結婚式を直前に控え、顔の湿疹がひどく悪くなったときに結婚式を一生に一度の晴舞台と考えてステロイド外用剤を使うことなど、いっこうに構わないと思います。


何の為にステロイド外用剤を使うのかを考えて使ってほしいと思います。

 

ステロイド外用剤は、今の状態をよくするために使うものであり、悪くならないように、かゆくならないように使う薬ではない、ということをわかってほしいと思います。


根本的には"その人の反応"としてアトピー性皮膚炎を理解していくことです。

 

生活環境に対する反応とは、要するに"ストレス反応"と考えてよいと思っています。

 

紫外線、寒さ、仕事、勉強などに対してどう考え、どう感じ、どう理解し、どう対処していけぱよいかということだと思います。


種々のストレスが体内で活性酸素を生じ、アトピー性皮膚炎をはじめとする種々の現代病の難治化に一役買っている、との考え方に立てば、ビタミンC‐E‐B群また活性酸素を抑えるS0D(スーパーオキサイド消去酵素)様作用食品は、現在、試みるべき一つの方法であると考えています。

 

しかし、根本的にはその子供、その本人の世界をどんどん広げてあげ、アトピーにとらわれている状態から早く抜け出させてあげることだと思います。

 

"アトピーが早く良くならないだろうか"

"アトピーが治らないだろうか"

"アトピーがなかったら…"

と、アトピーにとらわれているうちは、なかなかよくなっていかないのだろうと思っています。


私は、アトピー性皮膚炎にとらわれている状態から脱け出そうと考えるなら、次の方法しかないと考えています。


1.アトピー性皮膚炎にとらわれている自分をしっかりと意識すること。


2.そして、よく話を間いてくれる、よく話をしてくれる先生を見つけ、たくさん話をして、自分自身の世界を広げて、早く楽になることだと思っています。

 

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