美容皮膚科

従来の皮膚科が皮膚の美容について、全く考慮していなかったわけではありません。でも、20年,30年前はレーザー装置もありませんでしたし、ケミカルピーリングという技術もありませんでした。ですから、その頃は、皮膚科学が美容を無視していたわけではなく、皮膚科学としては美容の領域について何をしていいのかわからず、それは化粧品の領域として医学の範疇とは考えないようにしていたのです。

 

しかし、最近になり事情は変わってきたのです。皆さんもご存知のように、レーザー装置の普及、ケミカルピーリングの発見、その他の種々の美容医薬品の技術開発など、が進み、それに伴って、患者さんの意識改革も進み、それを煽る形でマスコミもいろいろな商品を宣伝するに至り、誰でも彼でも「美容」は皆さんの手の届く所に来てしまいました。

 

それはそれで良い事も沢山あるのだと思います。しかし、中には、詳しく機械の操作も知らないで金儲けだけを考える悪徳業者やエステサロン、美容の勉強もろくすっぽしないで美容医薬品を扱う不届きな医者、などの存在など、目を覆うばかりの実情もあるのです。

 

美容の事なら皮膚科医に相談を!等とは言いません。しかし、皮膚それ自体に関する知識ならば皮膚科医が一番詳しいのではないか?と、私は思っています。「美容皮膚科」とは、シミ取り、シワ取りなどの美容の領域を皮膚科学の範疇として捉える考え方だと私は考えています。現時点におけるさまざまな美容の知識、技術を自分のものとして持っている皮膚科の医者がいて始めて「美容皮膚科」という言葉は存在するのではないか?と思っています。

 

患者さんである皆さんも美容皮膚科的治療を受けられる時には、その先生にいろいろと質問して、充分納得されてから治療を始められる事をお勧めいたします。

化粧品、医薬部外品、医薬品の違いについて

これらの違いは、薬事法という法律にきちんと書いてあるのです。

 

化粧品ーー人の身体を清潔にし、美化し、魅力を増し、容貌を変え、又は、皮膚もしくは毛髪を健やかに保つ為に、身体に塗擦、散布、その他これらに類似する方法で使用されることが目的とされているもので、人体に対する作用が緩和なものを言う。

 

医薬部外品ー効果、効能が認められた成分は配合されているが、それは積極的に病気やケガなどを治すものではなく、予防に重点が置かれたもの。効果そのものも誰にも認められるというものでなく、効果が期待される、という範囲。

 

医薬品ーーー人、または動物の疾病の診断、治療または予防に使用される事が目的とされているもの。又、人または動物の身体の構造または機能に影響を及ぼす事が目的とされているもの。

 

以上の定義を踏まえて考え、それを表にしてみると次のようになります。

(何を目的にするかによっても変わってくるのですが。)(例外もあります)

※1.化粧品や医薬部外品では、「副作用がない」事を求められますので、薬の使用量(濃度)が低く決められている事が多いのです。だから、必然的に効果は「ない~少ない」となるのです。医薬品としては薬の濃度も高くなり、効果も強くなりますが、その分、副作用も出る事になり、定期的な医者のチェックが必要になるのです。

※2.医薬品のと言うのは、定義により「身体の構造、機能に影響を与えるもの」となっていますので、それの副作用という場合は、それが患者さんにとって不都合となる場合に、そう呼ぶ事になっているのです。薬は、身体の構造、機能に影響を与え、病気を治そうとするのですから、人によっては、その作用の一部が副作用と捉えられるのは

当たり前の事かも知れませんね。

ビフォー・アフター・工事期間の話

皮膚のシミをきれいにしたり、薄くしたり、くすみを取ったりするのは「皮膚のリフォーム」をする、という事なのです。つまり、皮膚を一度壊して、又、作り変えるという事なのです。ちょっとオーバーかも知れませんが。でも、そういうふうに考えていただいた方が治療する医者にとってもやりやすいし、治療される患者さんにとっても納得しやすいだろうと思うのです。

 

「家のリフォーム」のTV番組で、改築前のビフォー、改築後のアフターを比べて「素晴らしい!」と思うのは、私だけではないと思います。しかし、しかしです。絶対忘れて欲しくないのは、ビフォーとアフターの間には「工事期間」という、なかなか人には見せたくないような、家の中がメチャクチャになる、そういう時間があるという事です。そういう期間があるからこそのビフォー、アフターなのです。

 

美容の治療も基本的には「家のリフォーム」と同じです。よく週刊誌のCMで、美容治療のビフォー、アフターの写真が出ていますが、普通あれはビフォーの時の3~6ヶ月後の写真です。それを見ると、私も「素晴らしい!」と思います。しかし、その2枚の写真の間には、しっかりと「工事期間」があるのです。もちろん社会生活をしながらの治療ですから、家のようなメチャクチャな状態になるわけではありませんが、イメージとしてはそんな事を頭に入れといて頂けると、医者にとっても患者さんにとってもベターだろうと思うのです。

 

勿論、すべての薬がそういうわけではありません。「工事期間」がほとんど周りの方にわからないまま、治療できるような薬剤もあります。しかし、ある程度のしっかりした効果を出そうとすると、薬を強くせざるを得ず、その時、それなりの「工事期間」が必要になってきます。

恐怖をあおるつもりでは、私は書いていません。今までに当院でも200人を越える患者さんが美容の治療を受け、その「工事期間」を乗り越えて、きれいになっていらっしゃる患者さんが大勢いらっしゃいます。

 

ただ、以上の事を理解して治療を受けられる事が「治療を成功させる」一番の近道だろうと私は信じてここに書いているのです。

当院で使用している美容皮膚科用アイテム

1.リン酸ビタミンC

従来のビタミンCは、水溶液にすると数日で変性して効果がなくなってしまうものでしたが、リン酸基をつける事により長くもち、皮膚からも吸収されやすく、多くの患者さんに使われるようになってきました。効果は、美白、ニキビの抑制、コラーゲンの増生、抗酸化作用などです。当院では、これを水溶液にして保湿剤を加え、5%の濃度で、上記の目的の為に使用しております。

 

2.レチノイン酸(トレチノイン)

これはビタミンA酸と言って、体内に吸収される事により、ビタミンAとしての働きを示します。その働きは、角質を剥がし、表皮細胞をどんどん分裂、増殖させ、皮膚の再生を促し、皮脂の分泌を抑え、真皮ではコラーゲンの増生を起こし、皮膚の張りや小皺の改善を起こします。成分はビタミンAそのものですから、アレルギー反応などの生体に不利になるような反応は起こしません。ただ、使用中に、皮膚が赤くなったり、皮が剥けたり、という皮膚の新陳代謝の亢進による症状は起こる事は多いようです。

 

3.ハイドロキノン

これは皮膚のメラニン色素を作る時に必要なチロジナーゼという酵素の働きを抑える働きがあります。又、メラニン色素を作るメラノサイトという細胞を破壊する働きもあるようです。そういう働きによって、皮膚の美白に大変効果があり、現在、このハイドロキノン以上の働きを持つ美白剤は見つかっていません。又、上記のレチノイン酸と一緒に使用する事で、その効果は倍増すると言われています。

 

4.液体窒素

-192℃という超低温度の、液化された窒素ガスです。これは、皮膚の表面から盛り上がった形のイボや良性、悪性を問わず、皮膚の腫瘍を治療する為の道具として、皮膚冷凍治療を行なう為に使用します。

 

5.手術

いわゆる「ほくろ」を取る為には手術が一番良いようです。それは、顕微鏡的な検査が出来る事、が一番の理由です。最近は手術の方法も研究が進み、できるだけ傷を小さく目立たないようにする事ができるようになってきています。

しかし、全く跡が残らない、と言うのは、いつの時代でも無理な相談だとは思いますが。

最後に、患者さんに一言。

とにかく皮膚に何か出来たら、気になったら、まず、皮膚科を受診しましょう。


美容的な悩みの場合も同じです。「シミが気になるわ。」「この顔のくすみ、何とかならないかしら?」「このホクロ、放って置いても大丈夫かな?」「顔のこのホクロ、取りたいんだけど、どうしようかしら?」「眼の周りの小皺が気になるの。」何でも構いません。一人でじっと悩んでいても、何の解決にもなりません。わかってますよね?

 

皮膚の病変、変化にはいろいろあって、一見、同じような物に見えても、治療は違う方法を選択する事は非常に多いのです。逆に、一見違う皮膚病変に見えても、同じ治療法を選択する事もあるのです。

 

いずれにしても、皮膚科医(当院の場合は、私)が診てから、全ては始まります。

どうぞ、気軽に診察にいらして下さい。お待ちしております。

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(診療受付は、診察の1時間前からです。)

 

"なめき皮フ科クリニック" の所在地


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